Vtuberに対するマンネリというか不満と、これから自分はどうしていくか

最近Vtuberに対してもんもんとしていたのでなんでかなーと考えていました。

私の抱える不満やマンネリ感は大きく分けると以下の2つによるものだと思います。

 

今更ですが物量がすごすぎて疲れてしまいました。

毎日投稿や長時間の配信に触れるうちに、「今回は虚無だったな」と感じる機会も増え、面白い回だけ見たいと思うようになりました。 

演者の持つネタが有限である以上、過剰な頻度のアウトプットは多少なりともクオリティに影響を及ぼすと思いますし、つまらない回を許容できるとすればそれはそのキャラクターそのものに魅力を感じているのだと思います。声が好き、リアクションが見たい、なんでもいいから話をしてほしいなどなど。

ただ私はそう思う力が弱かったみたいです。もしかしたら面白いと感じられることをしていたら誰でもいいとすら思っているかもしれません。事実私は今までいろいろなVtuberに手を付けてきた方だと思います。

Vtuber側がなぜこのようなことをするかについては以下の2つの理由があるように思われます。

 

1.訴求力を高め、購読者数を増やすための手法として確立されたため

物量を確保すると生配信の場合はリアルタイムで視聴するためのより多くの機会が、動画の場合はより多くの入り口(テーマ)が顧客に提供されます。つまり、より多くの顧客にアプローチの機会を与えることになります。 対外的にはVtuberとしてどれだけ成功しているかは購読者数で判断されることが多く、そのためにとにかく多くの人に動画のページにアクセスしてもらうことが重要なのです。

穿った見方ですが、購読さえしてもらえれば毎回視聴者に満足してもらう必要はないのかもしれません。購読者数が増えるにつれてみんなに満足してもらうことがそもそも難しくなるという問題もありますし。

顧客の余暇時間は有限なので、囲い込みという面では攻防一体でもあります。毎日見られるものがあればわざわざ他のVtuberを開拓する必要もありませんしね。

 

2.チャンネルの収益化のため

チャンネルを収益化するためには、チャンネル登録者数の他に動画の再生時間においても一定の基準を満たす必要があります。

動画を収益化の対象にできる条件 - YouTube ヘルプ

 チャンネルの収益化は今やVtuberとしての成功の過程の一つとされていますが、大量の動画や配信アーカイブはこの条件を達成するにあたっては非常に有効です。特に1時間の生配信アーカイブなどは作成がお手軽な上ユーザーあたりの再生時間が長くなる傾向にあり、購読者数の少ない駆け出しのVtuberは自己紹介動画のあとはずっと生配信ということも少なくありません。

 

 

  • アイドルのサクセスストーリー形式の蔓延

Vtuberにとってチャンネル収益化と並んで成功の一過程とされやすいのが3D化です。というのも3D化には多額の資金がかかるとされており、そのため3Dモデルを手に入れたVtuberは管理企業に投資するだけの価値があると認められたことになるのです。特定Vtuberの3D化についてはそのVtuberを追っている層以外の視聴者も言及することが多く、対外的なアピールとしては十分な効果を持ちます。

そしてもちろんもともと追っていた層にとっては、推しが3Dの身体を手に入れることでよりメディア露出が増え、コンテンツとしてより一層成長していくといったメリットがあります。アイドルであるからにはこれは成功であり、本気で応援してきた人たちにとっては達成感を追体験することさえあるかもしれません。

つまりここには、「みんながチャンネル登録をしたり、動画を視聴したり、あるいはお金を払ってくれたおかげで、アイドルとしてまた一歩前進できました」といった、顧客を巻き込んだサクセスストーリーがあります。中にはアップランドのアイドル部のように、はじめからこのシナリオに則って活動することが明言されることもあります。3D化はほんの一例で、購読者数や◯ヶ月活動継続など、こうしたシナリオのネタは他にもあります。2D勢に限った話ではない。

ファンに対し「特定のコンテンツに傾倒することはそのコンテンツの成功に対する貢献である」と認識させる手法は商業的にはとても優れていると思うし、事実としてそうした認識も間違いではありません。なので各種企業がそういう手法を取ることを否定はしません。アバターのアップデートもどんどんすればいい。ただあまりに企業側の判断とユーザーの意識を結びつけられるとなんか責任転嫁みたいで嫌だなあと思ってしまいます。まあこれはユーザー側の一部が「俺たちのおかげで~」と声高に主張している言説もあるとは思いますが。

私にとってアイドルのサクセスストーリーの一部になることはとても苦しいことです。身勝手かもしれませんがメディア界で生き残る努力はコンテンツを提供する側がやるべきことで、それに私を巻き込まないでほしいです。私はシンプルに面白いと感じたものを見たいだけなので。

 

つまるところ激辛ペヤングとか壺とかpubgみたいなブームに乗れなかった人っていると思うんですけど、自分にとってたまたまそれが「アイドル的なサクセスストーリー形式の商売の仕方」だったというだけの話です。

事実クリエイターの広報も兼ねたVtuberなどは今までどおり楽しめてるし。

 

俗に言う嫌儲ではない…と思います。別にVtuberにお金を払うこと自体がイヤというわけではなく、事実いくらかお金を使ったこともあります。ただそれはboothで販売している同人グッズに対する、単なる代金です。応援する気持ちやキャラクターの反応に金銭的価値を感じられない、私の古い価値観の問題です。

 

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以上2点を総括するとyoutubeに特化した戦略が確立されてきて、それが自分に合わなかったということになります。特に昨今はユーザーだけでなく各種参入企業も疲弊してきているし、新しいマネタイズの手法が編み出されるとかでもない限り状況が変わることはそうそうないと思います。

つまり私がVtuberとの付き合い方を変える方が現実的で手っ取り早いということです。

 

もっともこれは私個人の問題で、客観的にはコンテンツが成熟してきたということでもあり、喜ばしいことだと思っています。特にアイドル化については私にもVtuberのアイドルを応援する友人や知り合いが何人かいるので、需要があることは理解していますし、その意味ではアイドル化を進めた企業の判断は間違いではなかったと思っています。彼らが楽しめるようなイベントやライブがこれからもどんどん増えていけばいいなあと思います。ユーザーも演者もバックの企業も幸せになってほしいよ…。

 

ひとまず私は今後どうするかという話ですが、Vtuberから直接入ってくる情報量を減らそうと思います。

思えばいつしかいいねと同じ感覚で購読ボタンやツイッターのフォローボタンを押すようになっていました。これからはそれぞれを本来の機能として使うこととし、現在あまり興味がないVtuberと距離を置くことにします。ツイッターのリムーブを行うと同時に今まで行ってきた「見終わったVtuberの購読解除」も継続していこうと思います。

とりあえずじゃなく明確な意識で触れるVtuberを選ぶことが今の自分にとって必要だと思うので。