薬屋のひとりごと 感想

プライムでみられるところ(16話)まで見たので一旦区切り。

 

【主人公の設計】

主人公の猫猫はかなり無気力で他人に無関心なキャラである。群像劇の中でやりたいことが無いためストーリーが進まない。一応12話がひとつの転換点になっているのだが、環境が変わっただけで猫猫が何か大きく変わったわけではない。

また、毒で死人やけが人が出る世界観なので、「毒を摂取し続けて毒耐性を得た」という設定にはかなり無理があるように思える。知識で毒を回避しようとする描写もあるので、「知識で回避できるだけで毒は効く」とかの方が賢く描けたと思う。

【推理ものとして】

毒の種類よりも盛られ方が問題になることが多く、毒草とか毒薬の知識みたいなものはほとんど出てこない。薬屋設定が活かしきれてないように感じる。

また、推理をしているにも関わらず事件の真相が明らかにならない回が少なくない。

9話では真面目な武官が死んでその死因を推理するのだが、

・日記を読む限りストレスから来る病気で塩味が感じなくなっていたのだろう

・徳利の内側に付いた塩を見る限り、誰かが酒に塩を盛るいたずらをして、それに気付かず塩の過剰摂取で死んだのだろう

・塩は真面目な武官を嫌った人が入れたのだろう。あとはわかるな?

くらいで済ませてしまう。推理パートの雑さも気になるが、それ以上に中途半端だなという感覚になる。

【映像の面】

中国系の名前はあまり馴染みがないので、新しいキャラが出てきた時に文字でキャラ名を出してくれたら良かったと思う。音声でギョクヨウとかリーシュとか言われてもなかなか覚えられない。

普通話し言葉では使わないような言葉がセリフとして出てくることが多いのも気になった。「包子(パオズ)」「醜女(しこめ)」など。全体的に台詞回しがわかりづらい印象があった。